Aさん(20代後半)からのご相談です☆
まずはプリテス判定。結果はテスタータイプでした。
淀みなく淡々と話す話し方や、デザイン系の学生さんなのに落ち着いたファッションが、テスタータイプっぽい印象です。
バイトをこなしながら専門学校でIT系のデザインを勉強中という苦学生。
実家は関西で、上京してから1年半。あと半年で卒業だそうです。
勉強中と言いながら、遊んでばかりという人も多いプリンスタイプなどと違い、学校もバイトもまじめに通っている様子が、言葉の端々から伝わってきます。
そんな彼女からの相談です。
【バイト先の上司】
横暴なバイト先の上司にイライラします。せめて何を考えてるかわかりたいです。そうすれば少しは納得できるかも。
という、いかにもテスター・タイプらしい相談でした。
別店舗でバイトしている友達からの情報で、自分たちのお店だけ、通常の仕事の他に、プラスアルファの仕事をさせられていることが判明。
別に手当が出るわけでもなく、感謝の言葉もなく、やって当然という態度でやらされている。
なぜ、そんなことを平気でできるのか、気持ちがまったくわからない。
みんながイヤがるに決まっているのに、とのこと。
ここまでで、上司はリーダータイプかな?という疑惑がわきました。
とにかく、少しでも安くたくさん働かせて、利ザヤをぬきたいという、レベルが低い司令型という可能性が高いかな?と。
ところが、「しかも、えこひいきもするし」という一言に、おや?と思いました。
「どんな子が、ひいきされてるの?」ときいてみると
「『わ~、すごいです。すごいすごい~』なんて、手を叩きながら話を聞くような子たちがひいきされています」とのこと。
「ひいきにされている子たちには、ボーナスも多めに出たらしいです。」
と、公正を愛するテスタータイプの彼女は、眉をひそめます。
機嫌をとってくれる人たちばかりひいきして、ボーナスに色まで付ける。
これはプリンスタイプに違いありません。
プリンスタイプは、とにかく自分を持ち上げてくれる人、自分に頼ってくれる人が大好き。
ほめられたい。尊敬されたい。
いつもいつも、それしか考えていません。実に単純な人間なのです。
これは、彼女の質問「上司は何を考えているのか」の答えでもあります。
彼女はテスタータイプですので、プリンスタイプの上司にとっては、一番かわいくない存在のはずです。
彼女が休まず、時間きっちりに出店していようと、自分の持ち場を確実にこなしていようと、プリンスタイプの上司の心はまったく動きません。
それよりも、自分にどれくらい好意や尊敬の念をもってくれるか、ばかり気になるはずですので。
しかも彼女は、上司に嫌悪感をもっており、それを隠さなければという配慮もあまりしていないに違いありません。表情にも出がちでしょうし、行動もついつい避けよう、避けようとしているはず。
それでは、ますます上司から嫌われる、という負のスパイラルになってしまいます。
というわけで、いくつか具体的なアドバイスしてみました。
・上司に挨拶するときは、明るい笑顔と明るい声が大切
そして、あいさつに一言そえましょう。
そえる一言は、上司をほめる言葉が望ましいです。
ネクタイや靴、カバン、メガネなど、いつもと違っていれば、ほめるチャンスです。
具体的に見つけられなくても、
「今日は、なんだか顔色いいですね。いいことありました?」
「○○さんの声って、よく通るいい声ですよね!」
と、とにかくほめてみましょう。
最初はちょっとびっくりしたようなAさん。予想外だったようです。
スマイルゼロ円ですよ。それも仕事のうちだと思えば、そう大変なことではないですよね?
と説明すると、かなり納得した様子です。
納得したところで、テスタータイプ用のメソッドを伝授します。
・ほめリストを作っておきましょう。
会った瞬間、急いでほめ言葉を考えるのは、テスタータイプには難しいと思います。
どんな褒め言葉があるか、リストをつくっておきましょう。
毎日、一言はほめるようにして、何をほめて、どんな反応だったか、メモしておくと、上手にできるようになるはずです。
これで、Aさんの表情は明るくなりました。
それならできそうとのこと。
・ほめ言葉がでないときも、挨拶には一言そえましょう。
やっと晴れましたね。とか
通り道で金木犀がサイてました、とか
今日、かわいいプードルと会いましたよ、とか。
(とにかく、自分が嬉しかったこと、気分が晴れたことを一言伝えます。
楽しい雰囲気が好きなので、イヤだったこと、愚痴っぽいことは、NGです。)
うんうんとうなずくAさん。
上司から無理難題を押し付けられたら、その場で断るのはNGです。
今まで通り、きちんとこなします。
ポイントはそのあとです。
がんばってやり遂げたこと、たいへんだったことを、上司に大げさに報告します。
「◯◯さんに頼まれたからがんばりました!(他の人なら絶対にやらないというニュアンスで)」と言えば、次からそういうことも減ってくるはずです。
・でも、がんばりすぎないで、気楽にいきましょう
絶対にほめなきゃとか、思いこむと、テスタータイプはまたつらくなりそうですよね。
と言うと、また大きくうなずいてくれました。
上司にきらわれることによって受ける被害を減らすのが、今回の目的です。減る被害以上にストレスが増えちゃうと、何にもなりません。
努力は、必要最小限でいきましょう。
するとAさんの表情が、ますます明るくなりました。
これから就職すれば、そういう「えこひいき上司」はいっぱいいます。
こういう対応の仕方を知っているだけで、あとあとの生きやすさがぜんぜん違うはず。
と、今後にも役に立つことを説明して、一つ目の相談を終了しました。
一つ、相談中に言い忘れたことがあるので、ここに書いておきます。
・上司が話しかけてきたら、最後まで嬉しそうに聞きましょう。
仕事があっても、絶対に途中で話を終わらせてはいけません。
最後まで、楽しそうにきいてあげることが大切です。
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今回の相談は、自分と同じテスタータイプからの相談だったこと、自分が操縦法を熟知しているプリンスタイプに対する対応策だったこと。
この2つが幸いして、かなり役に立つアドバイスができたと思います。
ただ、あとで振り返ると、「できる」と思ったせいか、因果関係やプリテスの説明をすっとばし、解決先ばかり提示してしまった感もあります。
次回はもう少し落ち着いて話せるといいな。
毎月第四月曜日の夜が、プリテスの日です。
無料ですので、ご都合合いましたらご参加下さい~